こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木智大です。
今回は早口言葉を使った話し方(滑舌)改善のボイストレーニングについてです。
早口言葉は、江戸時代の歌舞伎で演じられた演目の中での「外郎売」の台詞が古く有名で、
現在でも演技をされる方やアナウンサー、ナレーターさんが滑舌のボイストレーニングとして取り入れています。
早口言葉はビジネスや日常会話でも有効なボイストレーニングですので、是非活用していきましょう。
早口言葉を利用したトレーニングでの注意点
『滑舌をよくするためには』 の記事でも少しご紹介しましたが、
表情筋や口周りが固いと口元がスムーズに動かず、滑舌にも影響します。
その場合は「あいうえおの一分間運動」を行い、口周りや表情筋をほぐしていきます。
(「あいうえお」を一分間繰り返し発声。あ・い・えは口を横に大きく開け、う・おは極端にすぼめるくらい大げさに表情を動かすようにしてください。)
また、話し方のボイストレーニングで早口言葉を行う際、「噛まないようにはっきり大きく口を開けよう」と意気込んでしまうと、
逆に口が固くなり思うように動かなくなるため、口元は柔らかくして、大きく開けすぎないようにして下さい。
実際良く使われる早口言葉
次に、ボイストレーニングで良く使われる早口言葉をご紹介します。
~早口言葉~
ジャズシャンソン歌手
赤パジャマ黄パジャマ茶パジャマ
青巻紙赤巻紙黄巻紙
除雪車除雪作業中
東京特許許可局許可局長
この寿司は少し酢がききすぎた
きくきりきくきり3きくきり あわせてきくきり6きくきり
この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた
坊主がびょうぶに上手に坊主の絵を書いた
瓜売りが瓜売りに来て瓜売りのこし うり売り帰る 瓜売りの声
巣鴨 駒込 駒込 巣鴨 親鴨 子鴨 大鴨 小鴨
そして冒頭でご紹介した「外郎売」で出てくる早口言葉も一部ご紹介します。
~外郎売から抜粋~
盆豆(ぼんまめ)盆米(ぼんこめ)盆ごぼう
摘立(つみたで)、摘豆(つみまめ)、つみ山椒(ざんしょ)
書写山(しょしゃざん)の社僧正(しゃそうじょう)
親も嘉兵衛(かへえ)、子も嘉兵衛、親かへい子かへい、子かへい親かへい
古い文章で、聞き慣れない言葉・言いづらい言葉が多く使われているため
こちらもトレーニングには最適です。
いかがですか?
スムーズに言えましたか?
早口言葉はこれら以外にもたくさんありますし、ご自身で開発していくのも良いでしょう。
ここで改めて、表情筋や口周りの筋肉に力みが無いかどうか、
口を大きく開きすぎていないかどうか確認して下さい。
力みが生じているようであれば、口周りを柔らかくして再チャレンジして下さい。
早口言葉は発声練習と滑舌トレーニング、両方同時に行うことができますので、
一日の始まりに行うととても効果的です。
是非行ってみてはいかがでしょうか。
当連盟では、有資格者で話し方のレッスンができるボイストレーナーのご紹介や、講師派遣などのご依頼を随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
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一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大