2025年2月16日 JAVCERT勉強会実施報告

2025年2月16日に東京にて実施しましたJAVCERT勉強会を実施させて頂きました。
JAVCERT勉強会は当連盟が発行・配布及び販売をしておりますボイストレーニングガイドラインを軸として資格取得の為の座学やボイストレーニングを深く学ばれたい方向けの機会となります。

また、勉強会中には自由にご質問を頂けるようにしておりますので、皆様から多くのご質問を頂きました。
今回の勉強会ではBセクション(ボイストレーニングガイドラインのSession4~8)を実施。

2025年2月16日 JAVCERT勉強会の模様

勉強会にて頂いたご質問への回答、及び勉強会では回答ができなかった個別の質問について下記に一覧で掲載致します。

どんな人がボイストレーニングを求めてるのか?

私が担当している生徒さんでは現在はボイストレーナー志望の方や既にプロフェッショナルな立場で活動されている役者さんやボーカリストさんです。

どうやって今の立ち位置まで登って行く事が出来たのか?

ボイストレーナーとして、また一人の音楽家としてスキルを磨いたというのが正直な所です。
また連盟でのビジョンに賛同してくれている仲間がいる所も大きいかもしれませんが、実の所自分が上手く結果を出せたとは未だに思えていません。
道半ばです。

今までの苦労した話を聞かせて欲しい

これは事業主としてお答えするならばキャッシュフローに長年縛られている所でしょうか。。。
あまり自由さを感じた事がありません。
またボイストレーナーや一人の音楽家としてお答えするならば10代後半から20代後半までは「上手く行くはずがない」などの視線を周囲から感じた事かもしれません。

一般方対象のレッスンでの、大変だったエピソード、嬉しかったエピソードを聞きたい

実際に当時無名で一般人だった教え子が今では業界では名の通るナレーターに成長した事です。
不思議な事にボーカリストではなくナレーターが2名もメディアに出る様になったのが嬉しかったです。
大変だったエピソードは一般生徒さんには特に感じた事がありません。

ビジネス向けのボイストレーナーを広げて行きたいんですが、困っている人とどうやって沢山出会えるか模索中です。
もし、あれば教えて頂きたいです。

昨今の場合はやはりSNSを活用する事と感じます。
動画系SNSでも構いませんが積極的に自分の考えや思いを世間に伝えて行く事が重要と思われます。
その上で金銭がかかるとしたら計画的に投資して行くのも重要と思われます。
自分を売り出す上で勿論ボイストレーニングのスキルも重要です。

コンテンツの向上→マネジメントを積極的に→キャッシュポイントに落とし込む

この流れがポイントになるのでしょうがやり方はその人それぞれの状況や状態によると考えます。
少し昔であれば交流会もビジネス的な出会いの場として使えたのかもしれませんが、現代ではもう難しいと考えております。

舌が平らになっていないという他に喉が開いていない確認方法はあるんですか?

例えば舌の基本の大きさはガイドラインに書いてある通りですが、時にはそれより舌が1.5倍ぐらい大きい場合もあります。
その場合は基本的には所謂正しい姿勢で練習するのではなく顎を上げて舌が長い分、舌を引き上げる方法もあります。

ロングトーンをなかなか20秒出来ません。

息の調整が声に対してきちんと出来ていれば必ず20秒出来ます。
ウィスパー気味の声での場合は20秒出来ます。
輪郭のハッキリした声の場合は息が少なく発声出来るので20秒は出来ます。
しかしJAVCERT資格認定試験に受かる為には20秒必要ですがそうでない目的を持って学ばれている場合は20秒必要ないです。
もしかすると発声し辛い音階で練習しているから20秒続かない可能もありますね。
高すぎる、低すぎる音階だと生理的にも限界音ですから、そういう限界音の場合は息を使いますから息の量は増えるものです。

ロングブレスとロングトーンの練習はリンクしているのか?

ロングトーンの方がアタックが声に必要になので序盤のアタック部分で腹横筋のせり出しが激しくなります。

ハミングで共鳴の練習を行った場合、上咽頭を響かせた共鳴とチェストボイスの様に下咽頭を中心に響かせた共鳴では唇の振動は異なりますか?

極端な上咽頭共鳴であるファルセットの場合、声の抜けが頭全体に行ってしまう為、唇には振動が届きづらい。
つまり唇のハミングでの振動は殆ど感じられなくなります。
しかし、チェストボイスなどの下咽頭や胸郭の共鳴の場合は唇は良く震えます。
痒くて仕方がないほど震えます。

小学生や中学生にハミングを教える効果はありますか?ハミングを教える事で何が良いのか気になります。

マイクに乗り易かったり、小さい声でも聞き取り易かったり、、、つまり臨場感のある声を相手に伝える事が出来る様になります。
声が抜けない学生生活や企業面接よりはハミングが出来た方がずっと良いのではないかと私は考えます。

ハミングは自分が思っているよりも音程は高めで練習した方が良いのでしょうか?

ボイスポジションを計測して練習した方が良いです。
ボイスポジションを計測しないなら殆どの場合は自分が思うよりも少し高い音でハミングの練習をしましょう。

声が出しやすくなるストレッチ方法はありますか?

あります。
沢山あります。
(勉強会時に実践)

声の周波数を下げる練習はありますか?キンキン声を減らしたいのです。

ミドルボイスで共鳴の割合を高めると改善します。
キンキン声は喉を締めているからキンキン声になってしまっていると考えます。
母音によっては舌が後ろに下がっているという事なのです。
舌の状態をきちんと正しい位置にあるかどうか確認する事が重要かもしれません。

ファルセットが出来ない生徒がいます。その場合、なぜなのでしょうか?

腹式呼吸と共鳴は両輪で出来なければならない事です。
この大基本を見直して改善が見られない場合は他の問題点があるという事です。
喉が開いているかどうかの問題もクリアにする必要があるので、手鏡を持って舌の状態を確認しながら喉が開いているかどうかを確認しましょう。

歌い続けると嗄声(させい)になりますが改善方法はありますか?

病的以外で声が嗄声になるのは声の使い過ぎによって喉全体に炎症が起きるから、と言うのが大きな割合を占めます。
声帯や上咽頭が充血すると後鼻漏気味の人は炎症箇所に鼻水や痰が付き易くなります。
あまり喉を酷使しない事が大事。
もしくは寝る前などに水蒸気の吸入器でケアを行う事も大事です。

JAVCERT勉強会ではボイストレーニングに関するノウハウはもちろんですが、上記のようにボイストレーナー業としての一歩踏み込んだご質問も可能となります。

既にボイストレーナーを生業とされている方や資格取得を目指されている方からご参加頂いております。
皆様からのご参加、心よりお待ちしております。

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