どのようにすれば毎回安定した発声できますか?

日本ボイストレーナー連盟の鈴木です。
勉強会にて、下記の質問を頂きましたので回答をさせて頂きます。

目次

【質問】どのようにすれば毎回安定した発声できますか?

今ボイストレーニングに通っています。
正しく発声できる時とできない時があるのですが、まだコツを掴んでいないのか、毎回同じように安定した発声ができません。どのようにしたら安定した発声ができるようになりますか?

【回答】一番良い状態の発声を維持するために

こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木と申します。
ご質問ありがとうございます。
早速回答させていただきたいと思います。

現在ボイストレーニングに通われているということなので、正しい発声ができる時とできない時といいうのは恐らくボイストレーナーが判断して下さっている状態だと思います。

発声した時の声が正しい呼吸方法で、正しく共鳴されておれば問題ないのですが、歌唱での発声と母音発声の音質が異なってしまう方も多いので、そのあたりも含めてご説明して行きたいと思います。

歌唱での発声と母音発声

発声練習の時、母音「あ」を使って音階で発声練習することがあると思います。
歌唱での発声の時と基本ベースは相違無いように発声しなければなりません。
(歌唱表現の一貫で出し方を変える場合はある。)

もし相違があるようであれば、まずは基本となる母音発声を完璧にマスターできるようにしましょう。
ボイストレーナーが付いているのであれば確認してもらうと良いでしょう。

しかし、母音発声はしっかり行えているにも関わらず、歌唱での発声がうまくいかないという場合も多いです。
その場合は、その歌唱を母音だけで歌い、しっかり歌えるか確認しましょう。
問題なければ子音もしっかりつけて歌い、どの子音に問題があるのか分析していきます。
(苦手な行が発見できたら、その行の滑舌や発声を正すことで解決して行く可能性が高いです。)

発声時の体感を記憶する

ボイトレにおいて一番大切な部分です。
ボイストレーナーが付いている場合、「今の発声が良い」「今の発声は悪い」と判断してくれるはずです。
「今の発声が良い」と言われた時の体感を記憶しておく、ということがとても重要です。

「今の発声が良い」と言われた時の、
・喉の状態
・姿勢
・口の動きや表情筋の状態
・上半身の脱力具合
・顎の角度
・呼吸量

など、あらゆる体感を記憶しましょう。
一度に全てを分析・記憶するのは難しいので、「良い」と言われた時、その発声を何度も繰り返し行いましょう。
体感として「その時の感覚」を記憶するよう繰り返し発声するのです。

一番良い状態のバッティングフォームを体で覚えようと、何度も繰り返し素振りを行う野球選手と同じです。
発声の場合はデリケートな喉を使いますので、無理に行うことは厳禁ですが、正しく行えた時は喉の負担は殆どありませんので、自主練を行う時はそれを判断基準にしても良いと思います。

まとめ

一番良い状態の発声を繰り返し練習し、体感として記憶できるようなったら自然とその発声が使えるようになります。
多少根気のいる作業ですが、歌唱での発声でも母音のみの発声でも安定し、ムラなく発声できるようになりますので、是非この体感を大事にボイストレーニングをしてみて下さい。

日本ボイストレーナー連盟では、高い知識と技術を有したボイストレーナーをご紹介することができます。是非お気軽にご相談下さいませ。

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一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大

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