日本ボイストレーナー連盟の鈴木です。
勉強会にて、下記の質問を頂きましたので回答をさせて頂きます。
【質問】声を大きくする方法を教えて下さい。
声を大きくする方法を教えて下さい。
友人とカラオケに行くとすごく自覚するのですが、声が細くて大きな声を出そうとしても通らずスタミナ切れのようになってしまいます。
話す声も通りづらく聞き返されることもあるので、しっかりと大きな声を出せるようにしたいです。
【回答】声を大きくするためには
こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木と申します。
ご質問ありがとうございます。
早速回答させていただきたいと思います。
ボーカルは体が楽器
声を大きくしたいということですね。
ボーカルは体が楽器です。そして楽器は、同じ種類の楽器でも違う音色を奏でます。
例えばギターにしても、ギターによって出す音色・倍音は異なります。
低音が良く響くギターもあれば高音がしっかり伸びていくギターなど、それぞれ色々な特徴があります。
人間も同じく、人それぞれ顔が違えば骨格も違います。
要するに楽器である体の多きさや容量なども一人一人異なるのです。
すると、大きな声が容易に出せる人もいれば、大きな声を出すのに人一倍パワーを要する人もいます。
もしご質問者さまの身体的、骨格的にしっかり大きな声を出すことが難しいという場合もありますので、今回はそれを前提にお話させて頂きます。
大きな声を出すコツ
大きな声を出すコツとして大切なのは「共鳴させる」ということです。
共鳴とは何か。声を共鳴させるにはどうすればよいのか。解説していきたいと思います。
共鳴について
そもそも発声というのは無理があってはいけません。
ましてや大きな声を出したいからと言って、無理に叫んだりしてはいけません。
無理に出すと、かえって喉を痛めてしまい、声が出なくなってしまうということもありえます。
ではどのように大きな声を出すようにれば良いか。
それは身体に響かせる、共鳴させるということを行うことです。
例えば狭い部屋よりも、広い部屋の方が声が響き、大きく聴こえます。
コンサートホールや教会などで声がよく響くのは、音が反射し共鳴するからなのですが、それにより小さな声も大きくすることができるのです。
声を共鳴させる方法
①肩幅に足を広げてまっすぐ立ちます。
②全身脱力を行います。
③「んーーー」とハミング発声を行います。
この時、唇の振動が強ければ強いほど共鳴できていると判断しましょう。
また、ハミングで唇を振動させることが出来たら、母音の「あ」を使って発声してみましょう。
母音の発声に切り替えた時も、ハミングした時と同じような響きの質感を維持できていれば成功です。
共鳴させることで、より小さな力で大きな声を出すことができます。
音の響きの感覚のお話なので、自己判断が難しい場合は、ボイストレーナーに見てもらうようにすることをお勧めします。
また自主練をなさる場合は、必ずボイスレコーダー(スマホのボイスメモでもOK)で録音して確認しながら行うとより効果的です。
まとめ
日々レッスンを行う中で、この「共鳴している」という状態の判断ができないという生徒さんはとても多いです。
自己判断が難しい部分ですので、ボイストレーナーを付けての練習を行う場合は、当連盟にお気軽にご相談下さい。
ボイストレーナー紹介制度を設けており、その人に合ったボイストレーナーをご紹介することが可能です。
ボイストレーニング勉強会へのご参加もお待ちしております。
[study]一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大