低音域の発声方法を教えて下さい(女)

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質問:女性の低音域発声について

はじめまして。
初めての質問になります。

最近バンドでボーカルをやっているのですが、うちのバンドの曲は所謂サビっぽい部分がメロディーの中にありません。
むしろ全体的に低いメロディーで個性を出している点があるのですが、私は女なので低い声が苦手です。
F♯3までしか出ないのです。

ボイストレーニングにも通っているのですが、なかなか先生と相性が合わないのか、そういうのは良く分かりませんが頓挫している状態が長く続いています。

ボイストレーニングガイドラインを読んで理論上は理解出来ましたが、肋骨の振動を感じる事が出来ていないので、低音を発声出来ている感覚というのも掴めていません。

こういう場合はどうしたら良いでしょうか?
率直に言ってそもそも向いていないんでしょうか?

回答:女性の低音域発声について

低音域について回答させていただきます。

男女の違いについて

そもそも男性は女性よりも1オクターブ低い音まで発声でき、また女性は男性よりも1オクターブ高い音まで発声できます(あくまでも平均的な音域のお話です、業界での一般論です)。

そのため、女性は男性よりも低音域の音を肋骨で共鳴の振動として捉える事自体が難しいです。
それは自然なことであり、振動をたくさん感じられる女性の方が少数派だと思います。

声楽では女声で一番低い声域のパートは『アルト』ですが、その『アルト』の最低音はだいたいF3前後である事が実情です。
『F3#までしか出ません』とおっしゃいますが、女声では充分に低い声にあたる範囲ですのでご安心下さい。
決して低い声が出ないわけではありません。

声の『抜け』について

推測もありますが、ひょっとすると低い声を含めて、『抜け』が余りないので、楽曲に上手に反映出来ていないのではないでしょうか?

実際にご質問者様のお声を拝聴させていただいたわけではありませんので、『抜け』について正確なお答えはできませんが、ご覧いただいている『ボイストレーニングガイドライン』の“声区”の項目にも記載させていただいているように、
肋骨の振動というのは所謂チェストボイスです。

Session8【上咽頭共鳴の割合】

各声区を出すときに意識すること

声区のカテゴリ一覧

個人差はあるものの、音で言うとチェストボイスは『C3以下』の音域で肋骨や鎖骨などは共鳴振動します。
ご質問者様はF3以上のお声ということなので、『ミドルボイス』にあたります。

そのため、ミドルボイスにも拘わらず、チェストボイスのような重みのある声を無理に出そうとすることで、喉や肩、胸などに力が入り、息の量も多くなってしまっているのではないでしょうか。

力みを無くするためには

肋骨の響きを得ようとするあまり、逆に力んでしまうということはレッスンの現場では非常によく見られる光景です。
むしろ低い声であればあるほど力みをなくして、より自然な声で、胸で響かせるように意識して発声するよう努めてみてはいかがでしょうか。
(このような声を『抜けがある声』と言います。)

そして低い声は周波数が低いため、口腔内で下方向へ流れる特徴がああります。
そのため、発声時は下の歯しっかり見せて発声すると、唇という壁が取り除かれ、低音でもより抜ける声が出しやすくなるはずです。

効果的なボイストレーニング

ボイストレーニングで高音を伸ばすことが出来ても(声帯の伸縮性を上げる)、
ボイストレーニングで低音を広げるということは確かに難しいことです。
しかし、低音域を伸ばせないわけではありません。
一度、当連盟の受付窓口にお電話などでご相談いただいた方が良いかもしれません。

現在のボイストレーナーさんとの相性の問題があるかどうかはわかりませんが、その点についてもご相談いただく事も可能です。
しっかり成果を上げるためには、ボイストレーナー選びも重要です。
さらに今後、頓挫しないためにも、しっかり結果の出せるボイストレーナーをご紹介することもできますのでお気軽にご相談ください。

そして「低音域が苦手、共鳴振動を感じない、練習しても出来ないまま」ということと、「歌が向いているかどうか」ということは全く別問題ですので、日々の小さな練習を一つずつ、積み重ねて頑張って頂きたい所存です。

また不安な点などあればいつでもご質問下さい。

ボイストレーナー紹介制度

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