皆様こんにちは。
連盟スタッフおよびボイストレーナーの通称Aです。
さて、今日も実際に勉強会で参加者様からご質問頂いた内容について検証してみましょう。
ある勉強会で『ボイストレーニングレッスン開始時のカルテ作成方法について教えて下さい』
というご質問を頂きました。
これについて私と皆さんとで考えて行きたいと思います。
ボイストレーニングレッスン開始時のカルテ作成方法
ん~~、上記を一読するだけでは当日参加されていない方々には意味が分からないかもしれませんので当日の私と質問者さんとの間のやり取りの補足説明を致しますと。
質問者さん「自分がJAVCERT合格後、日本ボイストレーナー連盟のライセンスを取得出来たとして、初回のボイストレーニングのレッスンでどの様に生徒さんと向き合い、どの様な方針を自分と生徒さんとで取り決めて行けば良いでしょうか?」
というご質問でした。
以下、回答です。
生徒さんの特徴を理解すること
これについては、ズバリ正直申し上げて決まり事がございません。
ただし、まず開始5分以内に相手の生徒さんの特徴を理解して
ボイストレーニングで教える、補う部分を見つける事が唯一の大事な事だと私はお伝えしました。
生徒さんは基本的に「上手になりたい!!夢を叶えたい!!劣等感を克服したい!!」という+な気持ちを持って来ていますが、
同時に-な気持ちもあり
「ボイストレーニングって何をするんだろ?不安だ」
「このボイストレーナーさんは信用できるんだろうか?」
などの不安や疑念も抱いています。
従って、その不安や疑念を打ち消す為にボイストレーナーがしっかりと現場で方針を示してリードして行く事が大事なのです。
生徒さんをリードして行くという事
ポイントはリードして行くという事。
これを考えるとその生徒さんに必要なボイストレーニングの方針やプログラムと言った物は出来上がります。
音程が悪い生徒さんの場合
例えば、音程が悪い生徒さんだとする。
1:共鳴を理解させて身体的に音を取る手段を覚えさせる。
2:様々なスケール練習を行うソルフェージュにより声帯の振動幅を覚えさせる。
3:自分の声を客観的に聴いて貰う為に生徒さん自身に自分の声を毎回録音して貰い、聞いて貰い、どういう風に音がずれてるか知って貰う。
などです。
この3つをクリアーして行く過程に例えば腹式呼吸があるとする(まぁ、確実にやる項目ですが)。
3つを行う為にどこに持ってくれば良いと思いますか?
腹式呼吸は初めに持って来るよりも『音程が悪い理由』をまずプログラムの大前提として持って来た方が良くないですか?
音程をどうしたら正せるか?をまず口頭で説明してあげて下さい。
ボーカルトレーニングの場合
他に例えば、ボーカルトレーニングを行うとする。
あなたがボイストレーナーだったらいつの時点でそれを行おうとしますか?
仮に私なら実践を取り入れながら音程矯正を行うのでボイストレーニングの3回目ぐらいには実際歌を歌って貰い、録音して聞いて貰い、「ここがシャープしてるのが解る?」という具合に教えます。
一番初めのボイストレーニングのレッスン日に歌って貰い、いきなり生徒さんの特徴を掴むのもアリです。
リードするという考え方を前提とする事でボイストレーニングのレッスンプログラムの作成に役立つものです。
生徒さんは
『上達する事』
『不安・不満を解消する事』
を目的にいらっしゃいますから、その為にどうしたら良いのか?
それはボイストレーナーそれぞれの裁量、もっと言えば個性でもあります。
日本ボイストレーナー連盟のボイストレーニングガイドラインに書いてある手順通りに行えば解決するわけではありません。
状況対応能力も問われます。
その為にJAVCERT(日本ボイストレーナー資格認定試験)では実技試験もあるのです。
本日はボイストレーニングレッスン開始時のカルテ作成方法について皆様と検証してみました。
また次回も文章は長いですが宜しくお願い致します。
一緒に勉強して行きましょう。
一般社団法人
日本ボイストレーナー連盟