こんにちは。
一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフです。
今回は「シャウト」についてお話をしたいと思います。
シャウトとは何か?
シャウトが何かをご存知な方も多いかと思われますが、具体的にシャウトとは何なのかをご説明しますと、『高い声で歌を歌っている際に声をディストーションさせる歌い方』がシャウトです。
ディストーションとは何か?
ディストーションとはウィキペディアによれば以下のように記載されています。
ディストーション(英: distortion)とは、広義には音像の歪(ひず)み、またその歪んだ音色そのものを指す。狭義では意図的にその音色を得るためのエフェクターや機器のうちの一分類を指す。狭義のディストーションはエレキギターで最も多用されるが、エレキベース、電子オルガン等にも利用される他、ボーカルのエフェクトとして用いられる場合もある。
(引用元:wikipedia)
つまり機材を使ってディストーションと言うエフェクトをボーカルに使う事をウィキペディアでは示していますが、実際にはそのようなエフェクトを使用しなくても天然のディストーションをシャウトと言う形で歌声でかけていくことが可能です。
以下そのディストーション(シャウト)のかけ方について簡単に解説していきます。
シャウトのやり方について
まず腹式呼吸を完全にマスターしなければシャウトをかける事は不可能に近いと思われます。
腹式呼吸により、咽頭にかけて腹圧を上げて声を出します。
腹圧を上げることによって上咽頭での共鳴が可能になり、響きが最大限に高い声で高まったところで喉を若干閉じます。
若干喉を閉じることにより、高い声の上咽頭での共鳴の響きが太い状態を保ったまま咽頭が閉められるので、音がバーストしディストーションが生じシャウトさせることが可能になります。
(注)声の共鳴の方法や腹式呼吸の方法については、ボイストレーニングガイドラインのセッション1からセッション3をご参照下さい。
Session1【腹式呼吸の必要性】
Session2【腹式呼吸の練習方法】
Session3【共鳴の必要性】
シャウトは喉への負担が強いので要注意
シャウトを行おうとすれば、喉を若干閉めることになりますから、シャウトは喉への負担もやや強くなります。
シャウトが出来るような喉を手にする事は、喉自体の強度を高めていくことも可能になりますけれども、声質自体も徐々に変わっていってしまう場合もありますので歌われている音楽の方向性次第によってはシャウトは使わない方が良いでしょう。
本日はシャウトについて解説させて頂きました。
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一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフ