ベルティング発声とはどのような発声なのか?というご質問を頂きましたのでご回答を差し上げます。
結論から申し上げますと、ベルティング発声と言うものは、舞台で主に歌われている方が使う発声方法です。
少なくとも私の知識に基づいて回答するのであれば、そういうものです。
詳しく解説をしていきたいと思います。
ベルティング発声法とはどのような発声方法なのか
性別: 男
年齢: 28
ご質問タイトル: ベルティング発声について
ご質問内容: 流行りのベルティング発声について数名のボイストレーナーに質問させていただきましたが、どれも「諸説ある」という枕がついた解説で何が正しいのかわからなくなってしまいました。
ベルティンング発声とは具体的にどのような発声状態を指すのでしょうか?
実際に音にして表現することが文字だとできないので、非常にわかりやすい部分だけをかいつまんでご説明いたします。
ベルティング発声のポイント
- 喉を十分に開く発声方法である。
- 上咽頭で高い声を共鳴させることも重要ではあるが、体全体を共振(共鳴)させる発声方法である。
- 良くも悪くも野太い声を出す発声方法なので、ポップス的な個性は失いやすい。
上記のような3つのポイントが、私の場合は脳裏をよぎります。
冒頭で述べましたように、舞台役者さんが主に使う発声方法がこのベルティング発声です。
わかりやすい言い方をすれば「野太い声」になりがちなので、ポップスで求められる声に究極的に向いているのかどうかと言う話になると、そのままやってしまうとあまり向いてない発声方法だと思います。
当連盟のボイストレーニングガイドラインに基づいてこのベルティング発声を行うとすれば、「舌に力を入れて極限まで下げ、腹式呼吸による腹圧を十分に高めて高い声の場合は発声する」「低い声に関しては声量を失うことなく胸をしっかりと共鳴させて、こちらもまたしっかりと舌を思いっきり下げて、喉を充分すぎる位に開いて発声する」と言う方法でレクチャーして行きます。
ベルティング発声法はどこからきているのか
ベルティング発声は、それ自体があまり知られていないネーミングなので「諸説ある」と言う表現がネット上に踊っているのは確かなのですが、舞台から来ている発声方法であることは間違いないです。
もっと昔の時代で表現をすればオペラの舞台です。
大体どこの国で講演しているものも同じなのですが、オペラ座の怪人の舞台の歌は、ベルティング発声です。
オペラ座の怪人みたいなイメージを持っていただければほぼ正解かなと思います。
この発声方法をポップスと言うジャンルで活かす場合は、もう少し喉を閉めて個性やキャラクターを際立たせる発声にイメージを寄せていくことが重要です。
そのままベルティングの発声を行ってしまうと、現在のポップス業界での需要と言うのは満たすことができないので、ここは注意が必要だと思います。
また何かご不明な点があれば、いつでもご質問ください。