歌の途中で息継ぎしてしまいます。

日本ボイストレーナー連盟の鈴木です。
勉強会にて、下記の質問を頂きましたので回答をさせて頂きます。

目次

【質問】歌の途中で息継ぎしてしまいます。

呼吸がしっかりできていないのかもしれませんが、息継ぎするところがいつもずれてしまいます。
本当ならワンフレーズ歌い切ったところで息継ぎするのだと思いますが、歌の中途半端なところで息継ぎしてしまい、要は息がもたないような感じになってしまうのです。
改善するにはどのようにすれば良いのでしょうか?

【回答】ブレス(息継ぎ)について

こんにちは。
日本ボイストレーナー連盟 ボイストレーナーの鈴木と申します。

ご質問ありがとうございます。
早速回答させていただきたいと思います。

ブレス(息継ぎ)をする箇所の確認

まず、歌の練習をする時の基本として歌詞を手書きで書くか、歌詞を印刷するなどして紙で出しましょう。
(既に行っていたらOKです。)

そしてブレス(息継ぎ)をする箇所に「V」字を書いていきます。
場所が良く判らない場合は音源を何度も聴いて息継ぎしているであろう箇所を探してみて下さい。
もしボイストレーナーのレッスンに通っている場合は、ボイストレーナーの先生に確認してみて下さい。

ブレスする場所を把握したら、それを見ながら何回か録音しながら歌ってみましょう。
(この時点で「V」字の記入に間違いがあれば気づくこともあるので、その際は訂正しましょう。)

いかがでしょうか?
ズレる場所とズレない場所があるはずです。

ズレない場所は練習する必要はありませんので無視しましょう。
問題は毎回ブレス(息継ぎ)がズレてしまう場所です。

中途半端なところでブレスしてしまう場合、それより前のブレスの位置を確認してみて下さい。
そこから次にブレスするまでの間は何秒くらいでしょうか?
どんなに長くても10秒以内ではないでしょうか?

息が吸えていないか息の吐きすぎか、どちらかになりますので、まずご自身の息の状態を確認しましょう。

息が吸えているかどうか

途中ブレスしてしまう1フレーズのみ、歌ってみて下さい。
歌えましたか?
歌えたのであれば、「呼吸の準備をしっかり行った上で歌えた」、ということになりますので、恐らく歌の流れでしっかり吸えていない可能性があります。

もし歌えないのであれば、呼吸をしっかり準備してそのフレーズだけ歌ったにも関わらず息が持たないということになります。
息の吐きすぎの可能性が高いです。

息の吐きすぎていないかどうか

1フレーズのみ歌ったのに歌えなかったという場合、息の吐きすぎの可能性があります。
その場合、ロングブレスを試してみて下さい。
「スー」と歯と歯の間から息が通り抜ける音を出しながらなるべく長く吐いていきます。
ある程度長く吐けるようであれば、歌詞を伴った時だけ吐きすぎてしまうということが考えられます。

クセになっている場合が多いため、改善するまで時間がかかるかもしれませんが、
なるべく吐く息を抑えて歌えるようにトレーニングしていきましょう。
声をしっかり出すというより、しっかり共鳴させるという意識の方が息は少なくて済みますので、
共鳴をより意識すると良いでしょう。

この「息の吐きすぎ」の場合、次にブレスを行う時に、多量の息を吸わないといけなくなります。
すると、しっかり吸えなくなって次のフレーズもしっかり歌えないという悪循環になりやすいため、一番大きな問題になってきます。

個人差によって状況も呼吸の改善方法も異なるため、今回的確なアドバイスになっていない可能性があります。
もし実際のトレーニングをご要望の際は、当連盟のボイストレーナー紹介制度にて一定以上の知識と技術を有するボイストレーナーをご紹介することも可能です。
是非お気軽にお問い合わせ下さいませ。

[school]

一般社団法人 日本ボイストレーナー連盟
ボイストレーナー/鈴木 智大

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