一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフです。
咽頭内を清潔にする重要性について
本日解説するのは「咽頭内を清潔にする重要性について」です。
咽頭と言うのはいわゆる喉のことですが、咽頭は大きく分けて『上咽頭、中咽頭、下咽頭』の3部位に分けることができます。
この3つはどれも重要ですが、発声においてとりわけ共鳴と言う観点から重要な部位は上咽頭になります。
※共鳴についての詳細はボイストレーニングガイドライン『Session3 共鳴の必要性』をご確認下さい。
これらの喉の部位全てを常に清潔に保っておく事は非常に重要です。
咽頭が不衛生になる原因は鼻水である
不衛生なこととして最も簡単に挙げられる例が「鼻水」です。
鼻水は鼻で生成されますが、生成された鼻水が鼻の穴から出れば「鼻水が出る」という事になりますが、これが上咽頭をつたい下咽頭まで落ちてくることがよくあります。
これを後鼻漏(こうびろう)と言いますが、鼻水が咽頭内を汚染してしまうと声を響かせる空洞の形を保てなくなります。
※健康な方でも後鼻漏は日常的に起こる生理現象です。
鼻の粘膜を覆うので上手に声を響かせることができなくなってしまいます。
上手に声を響かせることができなくなると、下咽頭に存在する声帯に過剰に力が加わり、声がガラガラになり(嗄声)、ひどくなると声帯炎ではなく声帯結節のような、なかなか治りの悪い病状に悪化してしまいます。
どのように咽頭内を清潔にするのか?
後鼻漏という生理現象がある上で咽頭を清潔にするには耳鼻咽喉科に通われることが最もオススメですが、うがいをすることでもかなりの効果を得ることができます。
精神的なストレスを感じない程度に一日に数回うがいをしましょう。
うがいの仕方
とても簡単ですので是非実践してみて下さい。
イメージとしては、喉の上咽頭と下咽頭まで水が行き渡るようなイメージを持ちながらうがいをするとなお良いと思います。
- 水道水でうがいをする。
- なるべく長めに発声しながら行う
- うがいをする際、首を左右に少し傾けたりしながら上手にうがいをしてください。
特に、喉を使うようなときの前にうがいをしてケアしておくと良いと思われます。
以上が後鼻漏についての咽頭のケアの説明でした。
例えば他にも風邪をひいてしまった場合などでも炎症を抑えるためにもまずはうがいを徹底して行ってください。
うがいを行うことで少し炎症を抑えることもできますし、炎症が起きていると胆も絡みやすいので手軽にできるセルフケアの方法として、先ずはうがいで洗い流していくことが重要です。
どうしても喉を使わなければならない場合は、風邪をひいているときはそのように対処してください。
本日は咽頭内を清潔にする重要性について説明してきました。
これからも一般社団法人日本ボイストレーナー連盟をどうぞよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフ