(一社)日本ボイストレーナー連盟です。
ボイストレーニングのご質問ありがとうございます。
今回、ロングブレスを行う時の息の強さについてご質問をいただいていますが、ポイントとなるキーワードは「ガス管」です。
この点について今回はご説明いたします。
ロングブレスを行う際の息の強さについて
性別: 男
年齢: 35
ご質問タイトル: ロングブレスの練習方法
ご質問内容: ロングブレスの練習方法として「45秒吐き続けられるか」がポイントと書かれていますが、その時の息強さはどれくらい(MAXの強さを100としたら、いくつくらい)なのか、目安はありますでしょうか。
時々、長く吐こうとして弱めに息を吐く生徒がいるのですが、「これくらいの強さで」と言えた方が指標ができるかな、と思いました。
ガス管からガスが漏れるようなイメージが近い
冒頭で「ガス管」と書きましたが、ガス漏れと言うのはイメージだとシュー!と言う音を出しながら、勢いのある出力で漏れている感じですよね。
実際に圧迫感のあるシュー!と言う音を出しながら、ガスが漏れていきます。
音の観点からも、空気の出力の観点からも、ガス管と同じイメージのものがロングブレスでもできているとかなり良いです。
弱い息でロングブレスを行ってもあまり意味がない
質問者様がおっしゃられているような、弱い息でロングブレスを行ってもあまり意味がないのです。
張っている状態ではない息に声を乗せたとしても、張りのある声を出せることにはならないので、むしろ無意味であると生徒さんにはお伝えしても良いのかもしれません。
息の張っている状態をマックスで100だとすれば、100でお願いします。
この場合、上の歯と下の歯をくっつけて、そこにベロも押し当てて、息が通るギリギリの細い通路を確保します。
そして腹式呼吸による思いっきり腹圧を高めて、空気を口元に向かって出していきます。
そうすると上記で申し上げたようなガス管状態になります。
しかしながら人によって口腔内の歯の形も違いますし、舌の大きさも違いますし、肺活量も実際は異なるでしょう。
その人それぞれのやりやすいガス管の方法というのがありますので、ここは個人個人が手探りでうまい方法を探していくしか手段はないです。
結果として、張りのある息をロングブレスで吐くことができなければ将来的なところを見た場合に意味がない。
これははっきりしているので、ブレてはいけない部分なんだと考えます。
今回はロングブレスの息の量、音の状態について解説いたしました。
またご質問いただければ、何でもお答えいたしますので、新しいご質問お待ちしております。