【質問タイトル:「音痴」「ピッチが悪い」とは?】
僕はカラオケが好きなのですが「音程」がとれていないなあ
と思う事がよくあります。得にスピッツ、ゆず、秦基博さんなどの高めの声が下に
ずれてしまいます。カラオケDAMの精密採点だとほとんどあってません。
友達から「音痴だ」と言われたこともあります。でもBUMP OF CHICKENの曲は比較的あっているような気がします。
音痴をなおす方法や何かいい方法をお教え下さい。
【連盟技術担当スタッフ:以下回答】
「音程がとれない」
よくきくご相談です。
私の生徒さんは本当に様々な方がいらっしゃいます。
プロで活躍中の方から音痴解消までその目的も様々です。
まったく歌の初心者の場合「用語」が理解できず
やる気をなくす方もいらっしゃいますので。。
まずは初心者にあわせて解説から
音程=「ピッチ」といいます。(という認識でいいと思います。)
フラット「♭」⇒音が下にずれてしまう状態
シャープ「♯」⇒音が上にずれてしまう状態
まずは初心者の方に1番伝えたいこと。「音程なんて気にするな」です。
音程を気にして声を出せないよりまずは気持ちよく発声する
ここに重きをおくべきです。
正しい発声のしかたを身につければ自然とピッチは安定していきます。
20年以上ボーストレーナーをしてきて多くの方々と触れ合ってきてまず、私が思う事。
「音痴」は必ずなおる という事実です。
よく音感は幼年期から鍛えないと駄目という意見をききます。
確かにそのとおりで「絶対音感」とよばれるものは幼年期から音感を養うトレーンニングは有効です。
ただボーカルの場合「相対音感」の方が必要です。
まあ、まずは難しい事を考えずに細かい音程にあまりとらわれすぎないで、気持ちよく発声を楽しんでください。
「音痴」のとはいったいどういう状態でしょう。「ピッチが悪い」とは?
多くの方とふれあってきてピッチが安定しないパターンは以下のとうりです。
①全体的に全て音程がとれない
②歌い出しの音程がとれない
③すべてフラット傾向
④換声点(声のかわるところ)で音程がはずれる
⑤ロングトーンで音程がふらつく
⑥特に高音部があがりきらない
⑦高音部から低音部にうつるときに♭する。
これは実はほとんど「発声」の問題です。①②以外は正しい発声で確実になおります。
直接的な発声の改善もボイストレーニングガイドラインで十分可能ですので、是非一度
ご覧になられてみて下さい。
①②の方のレクチャーですがまず知っておいてほしいのが
「音感」は生まれつきなものよりも「体験や経験」が大きなウェイトを占めます。
「体験や経験」とはトレーニングです。
ある音に合わせて単純に声を出していくというボイストレーニング(体験)を重ねていくことで培われる部分が大きいのです。
また聴く能力、耳を鍛えるのが先決です。
それには自分の歌唱をRECして自分の音程の外している箇所を聴いて印をつけて下さい。
まずは耳を鍛えるから「実行」してみてください。
その作業の繰り返しです。耳が良くなったかなと実感できたらラインを意識して流れを感じながら歌って下さい。
それをまた録音して確認する。。この経験を何度も体験して下さい。
(またプロの歌手でも完全にピッチが正確という事はほとんどありません。)
間違った発声では練習しない方がいい場合も多いです。
音階練習は、喉に負担のない正しい発声を身につけてから再度行っていきましょう。
間違った発声状態で、いくら歌って練習しても
間違ったやり方を強烈にインプットさせるだけなので逆効果です。
正しい発声と誤った発声では音を取る感覚というのが全く異なります。
つまり、誤った発声で音階を使った発声練習をすれば、誤った音の取り方が根付いてしまうのです
ムリな声の出し方で歌うくらいなら、歌わないでいる方がマシってこともあるかも知れません。
ですのでやはり「正しい発声」を身に着けるのをおすすめ致します。。
ボーカリストは自分自身が楽器ですから、まずは正確に音を出せる楽器にしないとね。
発声の見直しは、呼吸法の見直しでもあります。
呼吸法の練習法については、当連盟のサイトからダウンロードが出来る
『ボイストレーニングガイドライン』にも詳しく載っております。
((ボイストレーニングガイドライン P.9?参照)
>>ボイストレーニングガイドラインのダウンロード
それでは、頑張って下さい。
~連盟スタッフより~