腹式呼吸がなかなかできない人について

一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフです。
今回は「腹式呼吸がどうしてもできない人」についてその改善方法や問題点を解説をさせて頂きたいと思います。

目次

腹式呼吸ができない方の問題点について

まずは腹式呼吸ができな方の問題点からお話したいと思います。
どうして腹式呼吸ができないのか?なぜお腹が動かないのか?

可能性その1:筋肉があり過ぎる

筋肉があり過ぎるという可能性が挙げられます。
腹式呼吸を行うためにはお腹周りで必要な筋肉と言えば腹直筋下部、もう一つは腹横筋です。
このどちらの筋肉も普段からガチガチに鍛えすぎていると、お腹の動きを確認することが難しくなります
お腹の動きを手で確認することが難しくなると、練習していても自分の体の動き、体の内部の動き、そういったものが確認しづらくなります。
確認しづらくなると言うのは1つの問題として提起できると言えるでしょう。

可能性その2:筋肉が無さすぎる

筋肉が無さ過ぎる。
逆に筋肉が細ってしまう、身体が華奢過ぎるとお腹が動かなくなります。
腹直筋と腹横筋、この2つが腹式呼吸には大事です。
しかしながら極端に筋力が備わっていない場合は、「可能性その1」とは逆に動かすことがしづらくなります。
割と女性にこの傾向があるように感じますが、あまりにも体が華奢すぎる事は腹式呼吸を行うにあたっては1つの問題点になりえると言えます。

腹式呼吸をできるようにする為の改善策

「可能性その1」と「可能性その2」を改善するためにはどうしたら良いのか?
一言で伝えてしまうと適度な筋肉をつければ良い、と言うことになります。
では適度な筋力とはどの程度のものなのかを考えた場合、『日常生活で少し重いものが持てる』程度で良いと考えます。
重いものを持つためには腕力だけでは難しく腹筋も使いますから1つの目安にはなると思います。
そのためには、適度な有酸素運動が望ましいでしょう。
例えばウォーキング、例えばランニング、、、後はスイミングなども良いと思います。
あまりにも激しすぎるスポーツの場合は逆に筋力がつき過ぎてしまうので人によっては腹式呼吸の障壁になる可能性がありますので注意が必要です。
とは言いましても、筋肉をガチガチにつけるのは簡単な事ではありませんので、筋肉肥大を考えて筋トレをしなければ適度な運動や筋トレくらいでしたら気にし過ぎる必要はないと言えます。

激しい運動や筋トレはしないほうが良い?

禁止と言う事は一切ございません。
むしろ体を動かせるのであればそれが激しい運動だったとしても問題は無いだろうと考えます。
ではなぜ先ほどは激しい運動はダメだと書いていたのに、ここにきてオーケーなのか?
それは腹式呼吸を体得した状態であれば、もう体の動かし方はよく理解しているので、今度は基礎体力や筋力をつけていく事は全く問題がなくなります。
むしろ歌のジャンルによっては体力が必要なものもありますので、身体能力を高めていくことも場合によっては重要になります。
さらに言えば加齢により筋力が衰えていくので、それはお腹周りの筋力も同じなわけでそれなりにトレーニングをしていかないと身体能力として問題が生じてきます。

以上となります。
腹式呼吸は声を使うことにおいて基本中の基本です。
腹式呼吸は早めの段階で体得してしまった方が良いものですので、その後に基礎体力や筋力を増強させていくのが良いです。

最後になりますが本日の問題点には挙げておりませんが、体の姿勢と言うのも腹式呼吸ができるできないには多少影響してきます。
特に骨盤のポジションは正常なポジションが良いに越した事はないので、体の姿勢のあり方については専門的な部分になりますので専門書等で学んで頂ければと思います。

本日は腹式呼吸がどうしてもできない人についてご説明をさせて頂きました。

これからも一般社団法人日本ボイストレーナー連盟をどうぞよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人日本ボイストレーナー連盟スタッフ

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