皆様、こんにちは。
連盟スタッフおよびボイストレーナーの通称Aです。
さて、今日も実際に勉強会で参加者様からご質問頂いた内容について検証してみましょう。
前回の記事投稿では『喉を痛めないためにするべき事』について質問に回答して行きましたが、今回はその前回記事の関連で『喉を痛めてしまったらどうするべきか』。
これについて私と皆さんとで考えて行きたいと思います。
もう喉の状態が悪いというのが前提として書きます。
喉を痛めてしまったらどうするべきか
そうですね…
喉の状態が悪いと言いましても色々なケースがあります。
①風邪
②気管支炎
③声帯結節
④声帯ポリープ
⑤慢性上咽頭炎
…ぱっと思い浮かぶのはこんな所です。
①風邪
風邪を引いたら「鼻」の通りを良くしておく事が大事になります。
鼻汁が喉の奥へ落ちて来ると声帯に絡まり、発声が困難になります。
発声し辛い状態が続くと声帯結節をまねきます。
鼻の通りを良くする為に、うがいや点鼻薬を耳鼻科の医師から処方して貰うのが大事です。
ちなみにイソジンアレルギーのある場合はイソジンでのうがいは逆効果で悪化させます。
医師にその旨をきちんと伝えて下さい。
また、声の仕事をされている場合は、その点についてもしっかりと医師に伝えて頂きます事をおすすめします。
②気管支炎
これは基本的に発声しない方が良いです。
気管支炎は声帯も真っ赤になりますし、咳も出ますから、気管支炎の状態で歌を歌うなどをしていると長引いてしまいます。
気管支炎の場合は呼吸器科を受診される事をおすすめしたいです。
うがい程度で良くはなりませんが、うがいはして下さい。
また、鼻の通りを良くする事は①でも書きましたが大事なので、それもお願いします。
③声帯結節
声帯を使い過ぎた事により、声帯に出来るイボみたいなもの。
結節が出来ると声帯が閉じなくなり、声が嗄れます(嗄声)。
改善する為には耳鼻咽喉科でカメラを鼻から通して、状態をまず診て貰います。
その後、医師からお薬の処方があるはずですが、基本的に声を使わないで下さい。
プロの場合は筆談が必要になります。
黙っていれば段々イボも消滅して行く事が殆どなので、程度にもよりますけど1ヶ月程度は安静にされた方が良いと考えます。
腹式呼吸などの練習も声帯を動かしてしまう行為なので、余りこの場合良くないですね。
音楽を聴くというのも、歌を口ずさんでしまうかもしれませんので、本当にプロフェッショナルになると何もしないというのが常套手段です。
④声帯ポリープ
これは結節ではなく、ポリープ(胃腸に出来るのと同じです)なので耳鼻咽喉科の指示を仰いで下さい。
症状が声帯結節に似ているのですが、カメラを飲んでみないと、判断がお医者様でも出来ないものです。
⑤慢性上咽頭炎
これも厄介です。
上咽頭が慢性的に腫れます。
扁桃腺が慢性的に腫れ易い方と同じ様なものですが、声を増幅させるのは上咽頭です。
上咽頭にしこりがあると共鳴に影響が出てしまいます。
対処方法としてはうがいをする事。
それから耳鼻咽喉科で薬を患部に直接塗りこんで処置して頂く事を私はおすすめします(この点については個人的なおすすめなので連盟とは関係がございません)。
上咽頭で共鳴をする為には腫れを感じなければ良いわけですから、結果論気にしなければ問題無いという方も多くいらっしゃいます。
が、気になってしまうとずっと気になってしまう。
そういう炎症なのです。
思い浮かぶのは以上ですね。
次回はまた別の記事を投稿してみたいと思います。
またどうぞ宜しくお願い致します。
一般社団法人
日本ボイストレーナー連盟