ノン・ビブラート

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【質問タイトル:『ノン・ビブラート』】

いままで私は何となく、「きれいなビブラートが出来る=歌が上手い」・・・そんな基準を持っていました (無論、それだけではございませんが)。
UAのCD、これを最近聴いてみてはたと気づいた事があります。
ノン・ビブラートなんですかね?彼女は?違いますか?
にも拘らず、あそこまで「すごい、上手」そう感じさせる歌唱力というのは一体なんだ?と驚嘆します。
私はビブラートは得意ではございませんので、この際、ノン・ビブラートへ特化しようと思っています。
是非UAの素敵なノン・ビブラートの歌い方を学びたいと思いました。
UAに限らずとも、何を磨き、何が必要か?????
ノン・ビブラートについて、、ご意見をお聞かせ頂ければ幸甚です。
宜しくお願い申し上げます。

【連盟技術担当スタッフ:以下回答】

お疲れ様です。
連盟技術担当スタッフです。

そうですね、ビブラートについて。
人によってこれは、まず得意な人、不得意な人が現実問題居られます。
以下の3パターンに分これらは分かれます。

1:意図せずともビブラートが掛かってしまう人。

2:全然ビブラートが掛けられない人。

3:ストレートな発声、そしてビブラートの発声も上手に使い分けられない、もしくは出来ない人。

『1』の場合
腹式呼吸を十分理解しましょう、その上でストレートは歌い方も出来る様になる事がとても大事。
腹式呼吸を使い、腹部を十分に安定させるのです。
これによって、変に震えない発声をGETする事が出来ます。
大事なPOINTは喉の開き方もそうですね、『腹式呼吸』と『共鳴』などを十分しっかりと体得する事もまた必須です。

『2』の場合
こちらも腹式呼吸が引き続き重要なものになります。
でも、2の場合は目を向けるべきは声の張りだと考えます。
なぜならば、声の張りを出す場合は腹式呼吸でそれを行うとしても一つのPOINTがあるのです。
腹横筋(ふくおうきん)、、、つまり肋骨と骨盤の中間の骨の存在しない部分…しっかりここが発声時に筋肉(腹横筋)が横に張り出しているかどうか(詳しくは『ボイストレーニングガイドライン』をダウンロードして下さい)。
腹横筋が張れてる場合は発声もしっかりと張れているという事になるのがまず普通です。

ただし、普段から力んでいるボーカリストもいらっしゃいます。
そういう場合はまず腹部から背中にかけての力みを除去しなくてはボイストレーニングでは発声が成立しているとは言えません。
普段、力が入ってないけど、発声した時だけ一気に張りが出る。
実は力みを無くしたり、いきなり力んだり、そういう緩急をしっかり付ける事が『歌の抑揚』にも繋がるのです(これは物凄く重要な点です)。
ノンビブラートをロングトーンでストレートに掛けるのは、腹部から背筋にかけての筋肉の使い方がバランスが良いという事が重要なポイントになるのは間違いございません。

さて、『3』の場合
これは、センスです、ほぼ生まれ持ったもののセンスです。
正直申し上げますと、もともと得意な人はやり易いんです、これは事実です。
ただし、そうは申し上げましても『3』に『1』『2』のどっちかしか上手に出来ない人が(もしくはどっちも出来ない人が)、諦めて練習をしない事は、完全に違うと思います。
『3』も出来る様になりましょうよ。
そして自由自在にビブラートを掛けようではありませんか?
自分には出来ない、才能がないから、と定義付けるにはまだまだ早すぎます。
まずは練習してみて決めて頂いた方が良いと思います。

私は全くビブラートが掛けられない生徒さんを担当した事がございますが。
2年ほど受け持たせて頂いた後、彼はビブラートを見事に使いこなしておりました。

さらにノンビブラートで発声・歌唱をしたいんだ!という強い気持ちで練習を続けていると、喉がみるみるうちに器用になって行くものです(喉は順応して行くのです)。
ストイックに練習すれば喉の閉まりだって、どんどん回復に向うものです。
さらに付いて来るのは表現力です、練習しない手はございません。
難しいでしょう、ビブラートの練習というのは。
しかし困難を乗り越える練習を積む事により、「何とかしてやるぞ」という継続力そこから技術を生みます。
そこが面白い所です。

是非、引き続き、頑張ってくださいね!

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